マスターキートン完全版9巻
完全版ももう九巻。今回はなんといっても「死者からの贈り物」かな。数少ないキートンが完全に手玉に取られる話ですね。あそこまで読み切っていろいろ仕組んでいるのはすごいというかなんというか。人間ってかなり不確定なところがあるから、逆に信頼しきってないとあそこまでできなさそうだけど。
バベルの塔ならぬバブルの塔になってしまった、キートンの同級生が今一度再起をかける話。当時バブルがはじけて倒産に追い込まれ人生が狂った人も少なからずいると思うとね…しかし今は別の意味で人生が狂うというか、そもそも予定たてられないみたいな。
臆病者の島に出てくるホテルはモン・サン=ミシェルみたいに満潮になると孤島になるホテルが舞台で、人は見かけによらないという話。蛮勇だけでは何事も打開しない(棒)。
ライオンの騎士はフォークランド紛争を振り返る話にかこつけたネタ。やっぱり当時のイギリスはいろいろダメな状況があって、外に目を向けるさせるという面もあったのでは?という話からサッチャーに回線を決意させた黒幕が!といいつつ、やはりそこはフィクション。実際あったかどうか、想像してみるのも楽しいかもしれません。
10巻も楽しみ。