ルパンの中でも中名な作品の一つ、「奇厳城」のコミカライズの中巻です。少年探偵ボートルレ君とルパンとの戦いも佳境。上巻ではシャーロックホームズならぬ、ハーロックショームズとガニマールも出てきたものの、早々にルパンの手にかかりリタイア(アフリカ漫遊だったそうで)。
ルパンの作品ではホームズはどうしても脇役ですよねぇ。
奇厳城とは日本語訳のためかな?作中には出てきませんが、エギーユ(針)の城が重要なキーワードになってきます。しかもそれはこの事件だけではなく、なんとフランス革命の前からフランス王家にまつわる厳密な秘事とされていたことだそうで。
ひょんなことからこの秘密に触れてしまった筆者は囚われの身となり、四冊の著作も一冊を除いて処分…のはずが、当時の親衛隊長がこっそり秘匿したものの、何者かの手に渡った模様。
そして断頭台の露と消えるルイ14世が最後の最後にマリーアントワネットに託したのが今回の一連の事件のキーとなる秘密文書と。当時のフランス国王が秘密を探るものがいるかもしれないと考え、ダミーとして用意したのがエギーユ城、それにまんまと引っかかったボートルレ君、引っかからなかったルパンということ。
ボートルレ君は最初にルパンを出し抜いたと思ったものの、実はその推理はルパンによって完全に誤っていると知らされて、推理のやり直しを始めるところで四巻終了…うーん、残念。
怪盗ルパン伝 アバンチュリエ(4)奇巌城・中 (ヒーローズコミックス)
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