趣味と真っ向から向きあった時、どうするのか、というお話を描いたコンプレックス・エイジもとうとう最終巻。あっという間だったけど、思えば6巻というのはちょうどいいくらいかなと思います。他の人にも一気購入すすめやすいですし(ぉ)。
一口に「xx」という趣味があったとしても、その中でもいろいろ好きな派閥というか、そういうたぐいのものがありますね。一番有名なのは鉄道関係で、撮り鉄、乗り鉄、時刻表鉄、収集…など。趣味で単に消費しているだけならそのうちいろいろな事情で終わらざるをえない、ということもあるでしょう。渚の母親がそうだったように。
しかし、そこを乗り越えというか、諦めきれない人は仕事にして一生(かどうかはわからないけど)付き合っていく決心をして、仕事にしたからにはいい麺ばかりも見てられない、食べていくためにはある程度の割り切りも必要になっていく、という渚の母親の親友佐和子の話を聞いて、あらためて趣味のコスプレとどう向かい合っていくのかという悩んでいるところは非常に共感できるというか。や、まぁ私も趣味を仕事にしたのかよくわからないところもあるし。
でも悩んだところで、結局誰かのために衣装を作ることが好きなんだと、親友の公子のウェディングドレス(よく作ったなぁ)の制作を通して気づいた渚。あの時はもう学校に通っていたんでしょうかね。もう完全にプロの仕事みたいになってるし。
連載中は課長と付き合うのかなーと思いつつ、そういうところが描かれなくて終了していましたが、描きおろし(ですよね?)でその辺にもケリが付いたようでよかったよかった(?)。葉山さんの心遣いも憎い。
あと、Web掲載で人気が出たのはWikipediaのとおりですけど、そのあたりの顛末も幕間に描かれていてそれもよかった。漫画家さんは殆どの場合、趣味を仕事にした、という典型的な職業の一つですが、そこから逃げ出したくなってもかじりついて原稿をかくというのはプロ根性ですね。
ほんとに楽しく読ませていただきました。次回作も期待しています。
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