kkamegawaの購入記録

漫画、小説、映画や買ったものの記録をつらつらしていきます。昔は一部技術情報もありました…

読書:暗号解読

やっと読了。分厚いけれど間違いなくおもしろい!

フェルマーの最終定理を書いた、サイモン・シンの著作です。シャーロックホームズの踊る人形に出てきたアルファベットを踊る人形に置換するような置換式暗号から、最新の量子暗号まで幅広く、かつ暗号の素養が少ない人でも「わかった気にさせる」ように読ませてくれます。

暗号は魅了されますね。「気になるあの通信を読みたい!」という一心で読む方、読まれる方、双方の知恵比べ。スコットランドのメアリー女王が外部から反乱をそそのかされていたときも暗号が使われ、実はその暗号エリザベス女王派に解読されていたとか。

あるいは第二次大戦中、機械式の暗号では解読も遅く、また傍受される可能性があった軍首脳部はアメリカのとある地域にしかいない小数部族のネイティブの言語を暗号として使うことにして、ほぼ解読不可能な暗号を高速に伝達していたとか、興味深いですね。

NHK大河ドラマでも「二つの祖国」(小説もあったはず)でも鹿児島弁(のさらにローカルなところだったかな?)でしゃべっていたが、アメリカ側に付いた兄弟の一人はそれが鹿児島弁であること、さらには父親(だったかな?)であることもわかるが、訳して、戦局の重要な情報をつかんだ…という話が思い出されました。

量子コンピュータや量子暗号は門外漢だったのですが、わかった気にさせられます。

ちなみにタイトルにもなっているロゼッタストーンはエジプト文字解読のきっかけにもなった碑文で、ナポレオンが見つけ、現在は大英博物館に陳列されているそうな。厳密に言えば暗号ではないけれど、手がかりが全くないところから始めたのは暗号といってもいいんでしょう。

aisbn:4105393022暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで