窪田プランとは病院の直接のもうけにならない、しかし優秀な病理、放射線診断医をそれぞれ独立させて技術をふるってもらい、病院としてはいまいち儲けにならない病理や放射線診断を外に出してしまおうというプラン。
もちろん何もイベントがなくてはできないので、それぞれ診断ミスとまでは言えないまでも、失策を利用して責任を取って辞めざるを得ないように誘導させるのが窪田の目論見…だけど、そんな風にきれいに踊ってくれる岸先生ではない。
病院内の雑事に煩わされないようになる独立は魅力的だけど、その代わりに事務作業や独立にかかわる作業を全部自分が席にを持たなくてはならないというのが独立の大変なところ。この辺は病院に限らない話ですね。
で、長年呼吸疾患だと思っていたアマチュア劇団の指揮者の本当の原因は心臓だったと。それも引導渡された放射線診断に「ここが怪しいから」と言っていた最初の所見が誤っていて、無心で見ていれば普通に気づくレベルだったと。心臓とわかれば後は進むだけ。そして、一か八かメスを入れれば劇的に改善する可能性があるのが心臓。メスを入れれば確率低いながらも改善する…けど、死んでしまう可能性も結構ある。
そして、手術しなければ確実に10日持つかどうかだけど、月末の娘が指揮する演奏会には出れないということで、患者の望みは娘がしっかりやれることを見届ける。告知を望む患者は多いというけど、いざ聞いたら心変わりするのも人間。この辺りはしょうがないんですかね。
すれっからしになった医者のはざまでいい味出してくる5年生の学生布施嬢。ちょいちょい医師の心に刺さるような正論を吐くところが小気味いい。なんでもこうと決めたら一直線。吹奏楽に一目ぼれ、バスーン(ファゴット)に一目ぼれ、そして今は病理に一目ぼれ。
窪田プランと患者とのはざまで岸先生は今後どう立ち回るんでしょうね。次も楽しみ。

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